QCはビジネスの基本
QCとは、Quality Control(品質管理)の略であり、単純に製品やサービスの質を管理(改善)するための考え方や道具を意味するだけではありません。QCの考え方に、「品質第一」という言葉がありますが、製品やサービスを作り、提供する過程で品質を優先に考えれば、必ずものやサービスは売れるのです。ユーザーや消費者の立場で考えると欲しいものやサービスにお金を支払いますよね。その「欲しい」がQCでいう品質なのです。ただし、この品質には、適正なコストや価格を伴います。「欲しい」を追求するために必要以上のコストをかけたり、それに伴いありえないくらい高い価格で売るのはビジネスとして成り立ちません。
品質とは
では、品質とは何でしょう。何気なく品質という言葉を使っていますが、専門書では、「品質とは、そのものに備わっている特性」みたいなことが書かれていますが、よくわかりませんよね。そもそも「特性」の意味が分かりません。よく品質が良い、品質が悪いといいますが、品質がどうなれば良いといえるのか、また、悪いといえるのかを考えてみると少しわかるかもしれません。例えば、A国のスマホは品質が悪く、B国のスマホは品質が良いと友人が言ったとします。その理由は、「A国のスマホはすぐ壊れるからだよ。バッテリーもすぐ切れるし。」といったとします。友人は、すぐ壊れたり、すぐバッテリーが切れたりするスマホは欲しくないのです。B国製のスマホも壊れるだろうし、バッテリーも切れることもありますが、A国のスマホよりも壊れにくく、バッテリーも長持ちしますので、A国のスマホの方が安くてもB国のスマホを買うでしょう。つまり、これが品質です。良い品質とは、あなた(顧客)が欲しいと思えるもの(サービス)で、悪い品質とは、あなた(顧客)が欲しくないもの(サービス)を言います。
品質第一
「品質第一」とは、その名の通り、ものやサービスを作り提供するときに品質をなによりも優先することを意味します。よく製造業で耳にするQCDSMEというアルファベットの羅列は、品質(Q)、コスト(C)、納期(D)、安全(S)、モラール(M)、環境(E)という意味です。これは、職場の6大任務と言います。製造業に限らず会社はこれらについて最高のパフォーマンスを追求することで売上や利益を得ることができます。安全(S)は別格として、それ以外のQCDMEの中では、品質を優先に考えることが品質第一です。なぜ、安全(S)は別格なのかというと従業員や利害関係者を安全でない危険にさらすような会社はこの世に会社として存在してはいけないからです。